Copilot研修とChatGPT研修のどちらを受けるべきか迷ったときは、ツールの名前より先に「どの業務で使うか」を決めるのが近道です。この記事では、CopilotとChatGPTの法人向けの種類を整理したうえで、どちらの研修を選ぶかの判断基準、操作だけを教える研修の落とし穴、研修と有料ライセンスを買う順番をまとめます。
先に結論
- 会社で使うCopilotは主に3種類(Microsoft 365 Copilot、追加費用なしのCopilot Chat、開発者向けのGitHub Copilot)。個人のアカウントで使うCopilotは会社のデータ保護の対象外。ChatGPTの法人向けプランは「Business」と「Enterprise」で、Businessは2025年に「Team」から名前が変わった
- 先に「どの業務で使うか」を決め、そのうえで「その業務に社内のメールやファイルが要るか」「すでにMicrosoft 365を使っているか」「すでに社員がどちらを使っているか」でツールを選ぶ
- ツールの操作だけを教える研修は、ツールの更新ですぐ古くなりやすい。2026年8月の改正で、汎用的なプロンプトの作り方を学ぶ研修は人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)の対象外にもなった
- 選ぶべきは、ツールを問わず通用する「業務への当てはめ方」を、担当業務を題材に学べる研修
- 有料ライセンスは、会社のデータが守られる環境(Copilot Chat、またはChatGPTの法人プランを少人数で)で業務に使えることを確かめてから、使う人・部署から順に買うのが無駄が少ない
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CopilotとChatGPTの法人向けの種類を整理する
「Copilot研修」「ChatGPT研修」と一口に言っても、対象のツールはいくつかに分かれます。研修を探す前に、自社が使っている(使う予定の)ものがどれかを確認しておきます。
| ツール | どんなものか | 主な利用者 |
|---|---|---|
| Microsoft 365 Copilot | Word・Excel・PowerPoint・Outlook・Teamsなどで、社内のメール・ファイル・会議などの社内データと深く連携して使えるAI(有料) | 社内データを使う業務の担当者から |
| Microsoft 365 Copilot Chat | 会社のMicrosoftアカウントでログインして使えるAI。追加費用なしで使え、入力内容はAIの学習に使われない。Outlookなどのアプリの中でも、開いているメールの要約や返信の下書きに使える | Microsoft 365を使っている会社の全社員 |
| 個人向けのCopilot | 個人のMicrosoftアカウントで使うCopilot。会社のデータを守る仕組みは適用されない | 業務では使わず、会社のアカウントで使う |
| GitHub Copilot | プログラムを書く作業を手伝うAI | エンジニア |
| ChatGPT Business | OpenAIの法人向けプラン(2025年8月に「ChatGPT Team」から名前が変更)。2人から契約できる | 部署・中小企業 |
| ChatGPT Enterprise | OpenAIの大企業向けプラン。料金は営業への問い合わせ | 大企業 |
料金は、Microsoft 365 Copilot の中小企業向け(300ユーザーまで)の「Copilot Business」を既存のMicrosoft 365に追加する場合、Microsoftの公式ページで1人あたり月額3,148円(年払い・税抜)と案内されています(2026年10月時点)。同じページでは、2026年12月31日までに申し込む既存のMicrosoft 365の利用者に、初年度だけ月額2,698円になるキャンペーンも案内されています。ChatGPTの法人プランの料金はOpenAIの公式ページで確認してください。料金は改定されることがあるため、契約の前に必ず公式ページを確認します。
Copilot Chat で追加費用なしに使える範囲は、日本マイクロソフトの公式ブログにまとまっています。Teams・Officeアプリ・SharePointなどにある社内データと深く連携して使う機能は、有料のMicrosoft 365 Copilotの範囲です。個人のアカウントで使うCopilotには、会社のデータを守る仕組みが適用されないため、業務では会社のアカウントで使います。
開発者向けのGitHub Copilotについては、Claude CodeとGitHub Copilotの違いで詳しく比べています。この記事では、エンジニア以外の社員が使うCopilot(Microsoft 365系)とChatGPTを中心に扱います。
Copilot研修とChatGPT研修、どちらを選ぶかの判断基準
Copilot研修とChatGPT研修のどちらを選ぶかは、まず「どの業務で使うか」を決め、その業務に合うツールを選ぶ順番で考えます。業務が決まったら、次の順に確認すると判断しやすくなります。
- その業務に、社内のメールやファイルを横断して使う必要があるか:過去の会議やメールのやり取り、社内の資料をまとめて参照しながら下書きをつくる、といった使い方をしたいなら、有料のMicrosoft 365 Copilotが向いています
- すでにMicrosoft 365を使っていて、まず無料で始めたいか:会社のアカウントで使えるCopilot Chatから始められます。研修もCopilot Chatを題材にすれば、追加の費用なしで練習できます
- Microsoft 365を使っていない、またはすでに社員がChatGPTを使っているか:ChatGPTを中心に考えるのが自然です。社員が個人のアカウントで使っている場合は、法人プランに切り替え、社内の利用ルールを決めてから研修するのが安全です
AIそのものの性能や得意分野の違いは、ChatGPT・Claude・Geminiの比較でまとめています。どのツールを選んでも、研修で身につけるべき「業務への当てはめ方」は大きくは変わりません。
ツール名で研修を選ぶ落とし穴:操作だけの研修は古くなりやすく、リスキリング支援コースの助成も受けにくい
「Copilot研修」「ChatGPT研修」とツール名がついた研修には、ボタンの場所やメニューの使い方といった操作の説明が中心のものがあります。こうした研修には、2つの落とし穴があります。
1つ目は、ツールの更新ですぐ古くなりやすいことです。 CopilotもChatGPTも、画面や機能、プランの名前がよく変わります。実際にChatGPTの法人プランは、2025年に「Team」から「Business」へ名前が変わりました。操作の手順を覚えても、半年後には画面が違っていることがあります。
2つ目は、助成金を受けにくいことです。 2026年8月3日の改正で、人材開発支援助成金の事業展開等リスキリング支援コースでは、特定の業務に当てはめない汎用的なプロンプトの作り方を学ぶ研修が対象外とされました(厚生労働省 改正リーフレット)。訓練の内容に沿って受講者を選んでいるかも確認されます。ツールの使い方を全社員に一律で教えるだけの研修は、このコースの対象になりにくくなっています。なお、改正には経過措置があります。
選ぶべきなのは、ツールを問わず通用する「業務への当てはめ方」を、受講者の担当業務を題材に学べる研修です。たとえば「営業部門が、提案書の初稿づくりにAIを使う」研修なら、使うツールがCopilotでもChatGPTでも、業務の手順と確認の仕方はそのまま生きます。業務に直結し、その業務の担当者が受ける研修は、事業展開等リスキリング支援コースの対象にもなり得ます。
- 検討中の研修が対象になりそうかは、助成金の対象チェック(8問・約1分)で確かめられます
- 受講料・時間・人数から実質負担を出すときは、助成金計算機が使えます
- 研修会社を選ぶときの基準は、AI研修の選び方とおすすめの条件にまとめています
Copilotを入れたのに使われない理由と対策
Microsoft 365 Copilotのライセンスを買っても、進め方を決めないまま配ると、ほとんど使われないまま費用だけがかかることがあります。使われない原因になりやすいのは、ツールそのものより進め方です。
| 使われない理由 | 対策 |
|---|---|
| どの業務で使えばよいかが決まっていない | 毎週くり返していて時間がかかる業務を、部署ごとに1つ決める |
| 研修が操作説明だけで、自分の業務に当てはめられない | 自社の資料・データを題材に、その業務での使い方を練習する |
| 全員に一度に配ったので、困ったときに聞ける人がいない | 先に使い始める人を1〜3人決め、その人が周りに教える |
| 使えているかを誰も見ていない | 研修前と3か月後・6か月後に、週あたり利用者率・所要時間・手戻り率・事例共有件数の4つを並べて測る |
使う人を絞って始め、社内で教えられる人を育てる進め方は、AI人材育成の進め方で詳しく解説しています。研修の効果の測り方は生成AI研修の効果測定にまとめています。
研修と有料ライセンスを買う順番:無料版で試してから、使う人から買う
研修と有料ライセンスは、次の順番で進めると無駄が少なくなります。
- 会社のデータが守られる環境で、対象業務に使えるかを試す:Microsoft 365を使っている会社なら、追加費用なしのCopilot Chatで、対象業務の下書きや要約に使えるかを確かめます。ChatGPTの場合は、個人の無料アカウントではなく、法人プランを少人数で契約して試します
- 担当者が、業務を題材にした研修を受ける:試した業務を題材に、指示のひな形と確認の手順をつくります
- 効果が出た人・部署から、有料ライセンスを買う:社内のメールやファイルを使うと効果が上がる業務が見えてから、Microsoft 365 Copilotなどの有料ライセンスを、その人・部署から順に増やします
最初から全社員分のライセンスを買うより、使う業務と人がはっきりしてから買うほうが、費用対効果を説明しやすくなります。ChatGPTの場合も、担当者数人の法人プランで効果が見えた部署から広げます。
Central AXの研修
Central AX(株式会社Central AX、名古屋市)は、生成AI研修とClaude Code研修を行っています。
- 生成AI研修:1人25万円(税別・人数や内容により変動)。ChatGPTなどの生成AIを対象に、職種を問わず全社員が受けられる研修です。操作の説明だけで終わらせず、業務への当てはめ方と入力してよい情報の線引きまでを、実業務を題材にしたハンズオンで扱います。ほかのツールで受講したい場合は、事前にご相談ください。人材開発支援助成金を使いたい場合は、対象の業務と受講者に合わせた内容の組み直しをご相談ください
- Claude Code研修:1人30万円(税別・人数や内容により変動)。エンジニアでない人でも、集計・転記などの手作業の自動化を目指す研修です
- 研修後のフォロー:実際に使い始めてから出てくる質問に答え、研修資料一式をお渡しします
- 対応地域:名古屋を拠点に全国対応。対面・オンラインのどちらも可能です
よくある質問(FAQ)
Q. Copilot研修とChatGPT研修はどちらを選べばよいですか?
A. まず使う業務を決め、その業務に合うツールを選びます。社内のメールやファイルを横断して使う業務ならMicrosoft 365 Copilot、Microsoft 365を使っていてまず追加費用なしで始めたいならCopilot Chat、Microsoft 365を使っていない会社やすでに社員がChatGPTを使っている会社ならChatGPTの法人プランが自然です。どれを選んでも、研修は業務への当てはめ方を担当業務を題材に学べるものを選ぶのがおすすめです。
Q. Microsoft 365 Copilotの料金はいくらですか?
A. 中小企業向け(300ユーザーまで)の「Copilot Business」を既存のMicrosoft 365に追加する場合、Microsoftの公式ページでは1人あたり月額3,148円(年払い・税抜)と案内されています(2026年10月時点)。2026年12月31日までに申し込む既存の利用者には、初年度だけ月額2,698円になるキャンペーンもあります。料金は改定されることがあるため、契約前に公式ページで確認してください。
Q. Copilot Chatは無料で使えますか?
A. 会社のMicrosoftアカウントでログインすれば、追加費用なしで使えます。入力内容はAIの学習に使われません。ただし、Teams・Officeアプリ・SharePointなどの社内データと深く連携して使う機能は、有料のMicrosoft 365 Copilotの範囲です。個人のアカウントで使うCopilotには、会社のデータを守る仕組みは適用されません。
Q. ChatGPT研修やCopilot研修は助成金の対象になりますか?
A. 2026年8月3日の改正で、人材開発支援助成金の事業展開等リスキリング支援コースでは、特定の業務に当てはめない汎用的なプロンプトの作り方を学ぶ研修は対象外とされました。受講者の職務に直結する内容を、その業務の担当者が受ける研修であれば、対象になり得ます。また、人材育成支援コースなど別のコースの要件を満たせば助成を受けられる場合があるため、管轄の労働局で確認するのが確実です。
Q. Copilotのライセンスは全社員分買うべきですか?
A. 最初から全社員分を買うより、追加費用なしのCopilot Chatで対象業務に使えるかを試し、業務を題材にした研修を受けたうえで、効果が出た人・部署から有料ライセンスを買うほうが無駄が少なくなります。
まとめ
- 会社で使うCopilotは主に3種類(Microsoft 365 Copilot、追加費用なしのCopilot Chat、GitHub Copilot)。ChatGPTの法人プランはBusinessとEnterprise
- 先に使う業務を決め、社内データが要るか、Microsoft 365を使っているか、すでに社員がどちらを使っているかでツールを選ぶ
- 操作だけの研修はツールの更新で古くなりやすく、2026年8月の改正で汎用的なプロンプト研修は事業展開等リスキリング支援コースの対象外になった
- 選ぶべきは、ツールを問わず通用する業務への当てはめ方を、担当業務を題材に学べる研修
- 有料ライセンスは、会社のデータが守られる環境で試して研修を受けたあと、効果が出た人・部署から買う
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