2026年9月9日(水)〜11日(金)の3日間、幕張メッセで開催された「ファクトリーイノベーションWeek[秋]」の生成AI Worldに、株式会社Central AXとして出展しました。ブースにお立ち寄りいただいた皆さま、セミナーをお聞きいただいた皆さま、本当にありがとうございました。
会場では、製造業の方から多くのご相談をいただきました。特に多かったのは次の3つです。
- AIで効率化したいが、まず何ができるのかが分からない
- ベテランのノウハウを、辞める前に残しておきたい
- 社内に散らばった図面や資料を、探せる形にまとめたい
この記事では、会場で伺ったこの3つの悩みについて、公的な調査データと当社の考え方をあわせてお伝えします。後半では、代表の松浦が会期中に行ったセミナーの内容も紹介します。
→ 自社の場合はどうなるか相談したい方はこちら(初回30分無料)

出展の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 展示会 | ファクトリーイノベーションWeek[秋] 生成AI World |
| 会期 | 2026年9月9日(水)〜11日(金) |
| 会場 | 幕張メッセ |
| 小間番号 | AI1-19 |
| 来場者数 | 33,925名(3日間合計・主催者発表) |
ブースでは「AIに聞いたら、貴社は出てきますか?」をテーマに、SEO・AIO・LLMO対策(検索エンジンやAIに自社を見つけてもらうための対策)をご紹介しました。あわせて、生成AI研修や社内へのAI導入の伴走支援についてもご相談をお受けしました。
来場者数は主催者の発表によるものです(出典:ファクトリーイノベーションWeek[秋] 来場者数)。
代表・松浦のセミナー「実践的AI導入ロードマップ」
会期初日の9月9日には、代表取締役CEOの松浦が「実践的AI導入ロードマップ AI開発からAI検索まで対策」と題して、30分のセミナーを行いました。

セミナーでお話しした主な内容は次の4つです。
1. なぜ今、AI活用が必要なのか 採用難が続き、「人を増やす」という打ち手そのものが効きにくくなっています。そこで「人を増やす」に加えて、AIで「時間を増やす」という選択肢をお話ししました。ただし時間を増やすのはあくまで手段です。増えた時間を売上の拡大・採用・知名度の向上にどう使うかまでを考えるのが、AX(AIによる会社の変革)だとお伝えしました。
2. 経理・総務・営業から始めるAI導入 どの会社にもある経理・人事労務・総務・営業の仕事を例に、AIで時間を減らせる作業を紹介しました。たとえば総務には「有休はあと何日?」「来客用の駐車場はどこ?」といった同じ質問が何度も届きます。社内の規程やルールをAIに読ませて答えさせれば、詳しい人が毎回手を止めずに済むようになります。
進め方は、研修で全員が使い方を覚える → 部署ごとに少しずつ定着させる → 「楽になった」を社内に広げるの順番です。研修で「使う土台」をつくり、伴走支援で実際の業務に「使う状態」をつくっていきます。
3. AI検索の時代に、会社として「見つけてもらう」準備 買うものや発注先をAIに聞く人が増えています。検索結果に並んだ10件から選ばれる時代から、AIが挙げる数社の中に入らなければ候補にもならない時代に変わり始めています。AIが会社を紹介するとき、材料になるのはホームページやSNSに書かれている中身です。AIで増やした時間の使い道の1つとして、「AIに見つけてもらう」ための情報発信をお話ししました。
4. 国の支援制度 AI・DX分野の社員研修に使える厚生労働省の「人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)」について、対象や注意点を紹介しました。
会場で多かった相談①「AIで何ができるのか分からない」
いちばん多かったのが、「AIで効率化したいとは思っているが、そもそも何ができるのかが分からない」という声です。
これは会場に限った話ではありません。商工中金が2026年3月に公表した中小企業向けの調査でも、生成AIの活用が進まない理由の1位は「具体的な使いどころが分からない」(35.6%)でした(出典:商工中金「中小企業の生成AIの利用にかかる調査」)。
同じ調査で、実際にAIを使っている中小企業の用途を見ると、「メール・報告書・議事録の作成や要約」が74.0%で最も多く、工場など現場作業の補助は9.5%にとどまっています。つまり多くの会社は、事務作業から使い始めているのが実情です。
当社でも、最初の一歩は事務作業からおすすめしています。
- 日報や報告書の下書き・要約
- 会議の議事録づくり
- 社内からよく届く質問への回答
- 見積書や提案書のたたき台づくり
「毎月この作業に何時間かかっているか」を書き出すだけでも、AIに任せられそうな仕事が見えてきます。何から手をつけるか迷ったら、まずは自社の業務の棚卸しから始めるのが近道です。
会場で多かった相談②「ベテランのノウハウを残したい」
製造業ならではの相談として多かったのが、「ベテランの技術や勘どころを、退職する前に残しておきたい」という声です。
ベテランのノウハウの多くは、マニュアルではなく本人の頭の中にあります。「書いておいてください」とお願いしても、忙しい現場ではなかなか進みません。
ここで役に立つのがAIです。たとえば次のような使い方があります。
- ベテランに話してもらった内容をAIで文字にして、手順書の形に整える
- AIに聞き手役をさせて、「このときはどう判断しますか?」と質問を重ねて引き出す
- まとめた手順書を、若手がAIに質問しながら読めるようにする
セミナーでも「教科書のない、ベテランの頭の中にある仕事にAIを導入する」ことを、専門的なAI活用の1つとしてお話ししました。大切なのは、いきなり完璧なマニュアルを目指さないことです。まずは1つの作業から残し始めることをおすすめしています。
会場で多かった相談③「図面や資料をまとめたい」
3つ目は、「図面や仕様書、過去の資料が社内のあちこちに散らばっていて、必要なときに見つからない」という悩みです。
AIを使えば、社内の資料をまとめて読ませておき、「〇〇の案件の仕様書はどれ?」「この部品の過去の不具合は?」と聞いて探せるようにできます。セミナーで紹介した「社内の規程をAIが読んで答える」仕組みと同じ考え方です。
一方で、「図面や顧客の情報をAIに入れて大丈夫なのか」という不安の声も多く伺いました。帝国データバンクの調査でも、生成AIの懸念として33.5%の企業が「情報漏えいの恐れ」を挙げています(出典:帝国データバンク「生成AIに関する企業の動向調査」)。
この不安は、使うAIツールの設定や契約の種類、社内ルールの整備で大きく減らせます。当社では、どの情報をAIに入れてよいかの線引きを先に決めてから、資料の整理に取りかかることをおすすめしています。
出展して分かったこと
3日間で多くの製造業の方とお話しして感じたのは、「AIに興味はあるが、会社としてはまだ動けていない」段階の会社がとても多いということです。
商工中金の同じ調査でも、会社の方針として生成AIを導入、または利用をすすめている中小企業は31.1%で、「使うかどうかは個人に任せている」が64.9%でした。
一方で、会社として導入した企業は、個人に任せている企業よりも「経営に良い効果が出た」と答えた割合が高いという結果も出ています。個人がそれぞれ試すだけで終わらせず、会社として「何に使うか」「どこまで入れてよいか」を決めることが、成果への分かれ道になりそうです。
よくある質問
Q. 社内にAIに詳しい人がいなくても始められますか?
A. 始められます。むしろ、詳しい人がいない会社こそ、最初に全員で基本を学ぶ研修が効果的です。当社では研修で使い方の土台をつくり、その後の伴走支援で実際の業務に定着させる流れをおすすめしています。
Q. 製造業でも、現場ではなく事務作業から始めていいのですか?
A. はい。多くの会社が事務作業から始めています。事務作業で「AIで楽になった」という実感を社内に広げてから、ノウハウの継承や資料の整理など、製造業ならではの業務に広げていくのが進めやすい順番です。
Q. 図面や社内資料をAIに入れても大丈夫ですか?
A. 使うツールの設定や契約の種類によって、安全性は大きく変わります。まずは「どの情報を入れてよいか」の社内ルールを決めることから始めてください。ルールづくりからご相談いただくことも可能です。
Q. 研修に助成金は使えますか?
A. AI・DX分野の社員研修には、厚生労働省の「人材開発支援助成金」が使える場合があります。研修を始める前に届け出が必要など注意点もあるため、詳しくは管轄の労働局や社会保険労務士にご確認ください。
まとめ
今回の出展では、製造業の方から「何ができるか分からない」「ベテランのノウハウを残したい」「図面や資料をまとめたい」という3つの悩みを多く伺いました。どれも、AIを使えば解決に近づける悩みです。
ただ、どこから始めるのがよいかは、会社の業務や体制によって変わります。当社では、名古屋を拠点に、生成AI研修から業務への導入支援、AI検索で見つけてもらうための対策まで、一貫してご支援しています。
会場でお話しできなかった方も、「自社の場合は何から始めればいいか」を知りたい方も、お気軽にご相談ください。
改めまして、ブースにお立ち寄りいただいた皆さま、セミナーをお聞きいただいた皆さま、ありがとうございました。