「生成AIを導入したいが、何から始めればいいか分からない」「相談したいけれど、いきなり業者に問い合わせるのは気が引ける」——愛知県の中小企業の方から、こうした声をよく伺います。
実は愛知県は、無料で使える公的な相談窓口や補助金が全国的に見ても充実しているエリアです。ただ、窓口が複数あって役割が分かりにくく、存在自体が知られていないのが実情です。
この記事では、名古屋でAI実装支援を行う当社が、愛知県の中小企業が2026年時点で使える支援策を「無料相談先」「補助金」「進め方」の3つに整理してお伝えします。

まず現状:中小企業の生成AI活用は、大企業に差をつけられている
帝国データバンクが2026年3月に約1万社を対象に行った調査によると、生成AIを業務活用している企業は全体で34.5%。ただし内訳を見ると大企業46.5%に対し、中小企業32.4%、小規模企業28.0%と、規模による格差がはっきり出ています(出典:帝国データバンク「生成AIに関する企業の動向調査」)。
一方で同じ調査では、活用している企業の86.7%が「効果があった」と回答しています。つまり「使えば効果は出るが、中小企業は着手が遅れている」——これが現在地です。着手の遅れの理由としてよく聞くのが「相談相手がいない」「費用が読めない」の2つ。どちらも、愛知県では公的な支援でかなり埋められます。
無料で相談できる公的窓口5つ
愛知県・名古屋市には、AI・デジタル化について無料で相談できる窓口が複数あります(2026年7月時点・いずれも稼働確認済み)。
| 窓口 | 相談できること | 費用 |
|---|---|---|
| あいちデジタル技術活用相談窓口 | デジタル技術活用・セキュリティの専門家アドバイス、IT企業とのマッチング | 無料 |
| 愛知県よろず支援拠点 | 経営全般・売上拡大・ITを含む何でも相談 | 無料(回数制限なし) |
| Pit-Nagoya | IT導入相談〜会員IT企業160社超とのマッチング | 無料 |
| あいち産業DX推進コンソーシアム | DXセミナー・専門家講師の派遣・事例提供 | 無料 |
| 名古屋市工業研究所 | 製造業の技術相談(材料・分析寄り) | 技術相談は無料 |
あいちデジタル技術活用相談窓口は、愛知県が名駅のウインクあいち14階に設置している窓口で、2026年度も継続開設されています(2027年3月まで・平日9〜17時)。デジタル活用の「最初の壁打ち相手」としてもっとも使いやすい窓口です。
愛知県よろず支援拠点は国の設置する無料経営相談所で、何度でも無料で相談できるのが特徴。AI専門ではありませんが、「そもそもデジタル化より先にやることがあるのでは」という経営目線の整理に向いています。
Pit-Nagoya(名古屋中小企業IT化推進コンソーシアム)は名古屋商工会議所などが設立した組織で、年間100件以上の相談実績があり、相談からIT企業の紹介まで無料です。
このほか、名古屋商工会議所は生成AIの無料セミナーや実践講座も継続的に開催しています(人気で満席が続いています)。商工会議所の会員企業なら、まず案内をチェックする価値があります。
補助金・助成金:研修は「人開金」、ツール・システムは「県の補助金」
費用面の支援は、目的別に押さえると迷いません。
- 社員教育(研修) → 人材開発支援助成金。中小企業なら研修経費の最大75%が支給対象
- ツール・システム導入 → 愛知県「中小企業デジタル化・DX促進補助金」(令和8年度も公募あり)、デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)など
制度ごとの対象・金額・申請の注意点は、愛知県のAI導入で使える補助金・助成金まとめで詳しく解説しているので、そちらをご覧ください。研修に助成金を使うと実質いくらになるかは、助成金シミュレーターで業種・資本金・従業員数を入れるとすぐに試算できます。
ひとつだけ先にお伝えすると、補助金は、「使うことを決めてから制度を探す」のが正しい順番です。制度に合わせて導入内容をねじ曲げると、補助金はもらえたが業務は変わらなかった、という本末転倒が起きます。
導入の進め方:3ステップで考える
支援策を並べただけでは動けないので、当社が愛知県の中小企業におすすめしている進め方も書いておきます。
ステップ1:無料相談で「うちの場合」を整理する。 いきなりツール契約や業者への発注ではなく、上記の公的窓口か初回無料相談のある会社で、自社の業務のどこにAIが効きそうかを整理します。ここは無料でできます。
ステップ2:小さく試す。 対象業務を1つ選び、少人数で1〜3ヶ月試します。研修を入れるならこの段階が最適です(助成金の計画届は研修開始前に必要な点だけ注意)。
ステップ3:効いたところに投資を広げる。 効果が確認できた業務から、全社展開やシステム化に進みます。県の補助金やデジタル化・AI導入補助金の出番はここです。

順番を守るだけで、中小企業のAI導入が失敗する典型パターンの大半は避けられます。
東海の会社の導入支援は、現場を見てから——当社の考え方
株式会社Central AXは、名古屋を拠点にAI実装支援を行っています。公的窓口との違いをあえて言えば、相談から実装・定着まで一気通貫で伴走することと、訪問して現場の業務を見ながら進めることです。
愛知の会社の主役は製造業をはじめとする「現場のある会社」です。オフィスワーク前提の東京発のAI活用論をそのまま持ち込んでも定着しません。工場や倉庫、事務所の実際の仕事の流れを見て、その会社の言葉で導入を設計する——名古屋から愛知・岐阜・三重・静岡のどこへでも伺える距離にいることが、私たちの提供価値だと考えています。
生成AI研修(25万円/人)、効果検証のPoC開発(50〜200万円)など、料金は料金ページで公開しています。「公的窓口で相談したうえで、実行パートナーを探している」段階の方もお気軽にどうぞ。
→ 初回30分の無料相談はこちら/サービス資料のダウンロードはこちら
よくある質問(FAQ)
Q. 名古屋でローカル企業向けのAI導入支援をしてくれる会社は?
A. 名古屋にはAI開発会社もコンサル会社もありますが、「ローカル企業向け」で選ぶなら見るべき点は2つです。ひとつは訪問して現場を見てくれるか、もうひとつは研修から実装・定着まで一気通貫で伴走できるか。ツールを納品して終わる会社を選ぶと、現場のある会社では使われないまま終わります。当社(株式会社Central AX)は名古屋を拠点に、愛知・岐阜・三重・静岡の中小企業へ訪問しながら導入を設計しています。対応内容と費用の目安は名古屋のAI導入支援ページにまとめています。
Q. 名古屋でIT導入補助金の相談ができる会社はありますか?
A. あります。ただし前提として、IT導入補助金は2026年度から「デジタル化・AI導入補助金2026」に名称が変わりました(実施は独立行政法人中小企業基盤整備機構)。まず無料で相談したい段階なら、Pit-Nagoyaやあいちデジタル技術活用相談窓口といった公的窓口が確実です。この補助金は登録された「IT導入支援事業者」と共同で申請する仕組みで、補助の対象になるのは事務局に登録済みのソフトウェアと、その導入に紐づく研修・設定費用に限られます。スクラッチの受託開発や単体の研修は対象外なので、「補助金が使えるかどうか」で導入内容を決めると失敗します。当社は申請代行そのものは行っていませんが、どの制度が自社に合うか、そもそも補助金を使う場面かの整理からご相談を受けています。制度の中身は愛知県のAI導入で使える補助金・助成金まとめ、研修費用の実質負担額は助成金シミュレーターでご確認いただけます。
Q. 公的窓口と民間の支援会社、どちらに相談すべきですか?
A. 順番の問題です。構想段階なら無料の公的窓口で十分です。「やることは決まったので実行したい」段階になったら、実装まで伴走できる民間を選ぶ、という使い分けをおすすめします。
Q. 何も分からない状態で相談してもいいのでしょうか?
A. 大丈夫です。公的窓口も当社も、「何から始めればいいか分からない」という相談がもっとも多いパターンです。現状の業務の困りごとさえ話せれば、整理はプロの仕事です。
Q. 補助金ありきで考えるのはダメですか?
A. おすすめしません。補助金は導入コストを下げる手段であって、目的ではありません。やることを決めてから、使える制度を探す順番が結果的に一番得をします。
Q. 岐阜・三重・静岡の会社でも使える支援はありますか?
A. この記事の窓口は愛知県・名古屋市の事業者向けが中心ですが、よろず支援拠点は各県にあり、人材開発支援助成金やデジタル化・AI導入補助金は全国共通です。当社の支援も東海4県に対応しています。
まとめ:愛知は「相談先がない」とは言わせないエリア
愛知県の中小企業がいま生成AI導入で使える支援を整理しました。
- 無料相談:あいちデジタル技術活用相談窓口・よろず支援拠点・Pit-Nagoyaなど5つの公的窓口が稼働中
- 費用支援:研修は人材開発支援助成金(最大75%)、ツール導入は県のDX促進補助金など
- 進め方:無料相談で整理→小さく試す→効いたところに広げる、の3ステップ
生成AIの導入は、大企業だけのものではなくなっています。効果が出ている企業が9割近い一方で、中小企業の着手は遅れている——裏を返せば、いま動けば同業他社に先行できるということです。まずは無料のところから、一歩目を踏み出してみてください。